アメリカ大学院は修士論文を書かない?
今日は大学院がどんなものかを紹介します。あくまで経験に基づくものなので一例として捉えて頂ければと思います。
私はテキサスにある某州立大学の修士課程に通っています。
キャンパスは広大で、日本の大学と違って大学を囲む敷居がありません。なので正直大学がどれほどの面積があるのかわかりません。ただ、キャンパス内で自転車があると便利だということは言えます。下の画像は学校が保有するゴルフ場です。
アメリカの大学院が日本と違う点はいくつかあります。
一番違うと言ってもいいところは学部はもちろんのこと、修士課程でも卒業論文を書かないプログラムが多いです。その理由には、卒業後に学術の道を歩まずにビジネスの道を行くのなら論文に膨大な時間をかけるのではなく、より実践的な知識を学んで欲しいという意図があるみたいです。最初は私も驚きましたがよくよく考えてみるととてもアメリカらしく、今ではこの考え方に賛成です。もちろん修士論文を書くプログラムもありますが少数ではないでしょうか。あと日本と違って博士課程には学部卒業後でも入れて5年ほどで卒業できます。
よって、私は一学期に授業を3つ取るだけです。3つというと少なく思えるかもしれませんが1つの講義で3単位分あります。週に2回で1回の講義が75分です。授業によっては演習時間が他に設けられています。
よくアメリカの授業は予習復習が膨大すぎて寝る時間もないと聞きますが、実際のところそこまで大げさではないようにも思えます。個人的に期末試験前は忙しかったですが普段は趣味を楽しむ余裕はありました。学部の方が授業が多いので少し違うのかもしれません。
あと自分は工学系を専攻しているので授業中のディスカッションもほとんどありません。なんなら日本の講義形式とほぼ変わらないように思えます。
それと面白いことに大学院生の大多数を中国人とインド人が占めており、アメリカ人はあまりいません。日本人はやはり少なく、学部で1人が主流ではないでしょうか。先生は外国人であることも多い為、トフルのように綺麗な英語は期待しない方がいいです。
何か質問がありましたらコメントにどうぞ。
中国の高速鉄道と日本の新幹線
今日は近年急速に建設が進んでいる中国の高速鉄道について話します。
高速鉄道は用は新幹線とほぼ一緒で都市間の移動に使います。一時期、中国が日本の技術を中国が開発したものだと主張したことに対して日本が異議を唱えていましたがありえなくはないですね。
まあ政治的な話はさて置き、この高速鉄道はとても便利で、旅行に行く際には下手したら飛行機よりも速く移動できる場合もあります。
座席のタイプは基本的に2種類あり、「1等座」と「2等座」です。簡単に言うと日本のグリーン車かそうでないかですね。正直少し座席が快適になっただけです。
北京と上海間の本数は一番頻繁で、価格は2等席が大体片道1万円くらいです。実際飛行機の値段はそれより少し安めですが時間が極端に悪かったり、空港までの移動時間と待機時間も含めると高速鉄道の方が早かったりします。
高速鉄道も2種類あり、大都市しか止まらないものを一般的に「高鉄」と言い、少し小さめの都市も止まる高速鉄道は動く車と書いて「動車」と呼ばれます。外見に違いはないと思われます。
高速鉄道に対して昔から馴染みのある列車に「火車」というものがあります。これは高速鉄道ができる前までは庶民の長距離移動の手段でしたが今は飛行機か高速鉄道を使う方がよっぽど楽です。それでも夜行列車みたいにベットがあるので一晩寝たら目的地についているという利点もあります。
座席は3種類ありここではそのうちの2つを紹介します。
2段ベットタイプの「软卧」は一番環境が良く快適に長距離移動を楽しめます。
日本人には一番オススメです。ドアも付いていて、プライバシーも多少はあります。上級階層の人も利用するので安全面では一番安心です。
それに対して3段ベットタイプ「硬卧」はドアはなく、ベットの幅も高さも狭目です。中級階層以下の人が多いのでモラルに欠ける人もたまに見かけます。
あと3つ目のタイプに「硬座」があるのですが、これはオススメしません。下級階層の人たちが使うのが一般的で日本人は行くべきではないと思います。
この「火車」はとても遅く、北京から成都で40時間はかかります。いい経験にはなると思うので一度挑戦してみるといいかもしれません。
グランドキャニオン・ロードトリップ
今日はグランドキャニオンへのロードトリップの話をします。
アメリカではガソリンが日本の半額以下なので基本的に学生は遠いところでも車で行きます。
というわけで春休みに私が所属する国際交流団体の仲間と走行距離4000キロの旅に行ってきました(北海道から九州まで往復できますね)。
旅の途中で面白かった画像にコメントしながら書いていきます。
これはアメリカで個人的に一番うまいと思うハンバーガーチェーン店のファイブガイズです。いろいろな大都市にあるのでアメリカを訪れた際には超オススメです。
なんと屋外に映画館が設置してあります!しかも車ごとにチケットを購入し、サウンドはラジオの電波を受信することで自分の車から流れます!車社会のアメリカならではですね!
テキサスにあるキャデラックラウンチと呼ばれる観光スポットです。360度何もない土地に車を埋め込むだけで観光地に早変わり。みんな自分でスプレーを持参して何か描いています。
アメリカで超有名なテレビドラマ「ブレイキング・バッド」の撮影地の一つです。この地を訪れた後からこのドラマを見ましたが2週間で5シーズン見終えてしましました。中毒性高いです。
基本的にアメリカの高速道路はこんな感じです。日本と違ってほぼずっとまっすぐです。ちなみに高速は基本的に無料です。日本の高速は高すぎます。
グランドキャニオンの絶景!説明いらないですね!
最後に旅の途中で見つけたガソリンスタンド。バイオハザードにでも出てきそうな年代を感じさせるデザインですね。アメリカは単位が基本的に日本の使うものと一致しないので面倒くさいです。
6日間にも及ぶロードトリップは楽しかったですが車にいる時間が多く、しばらくは長距離の旅はこりごりです。
北京の空気汚染はどれ程深刻?
皆さんもご存知の通り、中国の空気汚染は年々悪化の一途を辿っています。
下の写真は天気のいい時の写真で、空気がきれいな写真の方が珍しいかと思い投稿しました。基本的に風が強い日は空気がきれいな気がします。なので冬場は超寒くて空気がいいか普通の寒さで空気が汚いかのトレードオフが発生します。
PM2.5について
去年私が訪れた時にはたまたま中国の東北のある地域でPM2.5が歴代最高を記録しました。
その数値はなんと1400!
PM2.5は日本人には馴染みがないかもしれませんが大雑把に言うと空気の汚染度を表す指数で高ければ高いほど悪いです。
日本では2012年ごろに一度西日本の方でPM2.5の数値が30に達し、大騒ぎしていたのを北京から見ていたのを覚えています。
ちなみに中国の定める基準では確かPM2.5が100以下なら安全値でした。
私が経験した中で一番ひどかったのは500で外一面真っ白でした。ググればそれ相応の画像はいくらでもあります。
北京に行く前は空気汚染のことは知らなくて初めの頃は霧だと思っていました。でも友達にそれを言ったら笑われて恥ずかしい思いをしたのを覚えています。
空気汚染の原因
空気汚染の原因としてよく言われているのが石炭による暖房です。中国の北部では冬になると基本的にどの世帯にも暖房が行き渡ります。国土を考えると数十年間膨大な量の石炭を燃やしているのは想像に容易いことでしょう。
それに加えて大都市では車による排気ガスが原因であるとも言われています。北京では政府が車を制限するために車体ナンバーの下一桁によって運転を禁止する対策を取っています。それでも渋滞は日常茶飯事で移動は東京ほど便利ではありません。
地下鉄の普及
それでも公共交通は急速に普及していて、1999年には2本しかなかった地下鉄が今では17本程にまでなりました。公共バスも都市を横断するものがたくさんあり、何より運賃が日本に比べられないほど安いです。100円あれば基本どこでも片道で行けます。
アメリカ田舎町での学生生活
今日はアメリカでの学生生活について話してみたいと思います。
アメリカの都市は大雑把に分けると大都市か田舎町で私が通うテキサスの大学院は後者の方です。しかし、皆さんの想像する「ど田舎」とは少し違い、商店街も沢山あります。
移動手段
アメリカは車社会で電車は限られた大都市にしかなく、私の住む町は学校が運営するスクールバス(無料)があり、通学に使っています。
学期中は案外回数も頻繁で1時間に1回しかバスがないというアメリカの田舎のイメージが当てはまるのはは平日8時以降と週末だけです。なので私もなんとか車なしで暮らしています。買い物は少し大変ですがバス路線沿いのスーパーに行くか友達に連れて行ってもらうか自転車でやりくりしています。自転車は便利ですが何せよ町が大きいので建物から建物まで距離があります(家から学校まで6キロ程度)。それに夏場のテキサスは日差しが厳しく、自転車を30分漕ぐのは苦行です。ちなみに街中でタクシーを見かけたことは一度もありません(Uberはあるみたい)。
食事
外食がまずいのと高いという理由で個人的にほとんど外食はしません。料理ができる方でもないのでスパゲティ、そば、うどん、インスタントラーメン、カレー、麻婆豆腐、チャーハン、サンドイッチなどをローテーションしています。個人的に食べ物によるストレスを感じることが多く、慣れた食事習慣を変えるのは至難の技だと気づかされました。感覚として自炊するとかなり安上がりな気がします。こっちのスーパーは量が多いですがその分お得です。1週間分の食材を一度に買えば1週間分の食費が30ドル程度に収まってもおかしくありません。
外食はファストフードを除いてはチップを10%以上払うのが習慣ですのでファストフード店では1000円以下、レストランでは2000円前後が相場だと思います。ちなみに少し前にタコベルが東京に上陸したみたいですがアメリカではタコベルは底辺の食べ物です。しかし、日本用にローカライズされていると思うので人気なのも納得できます。
住居
私の住む町みたいな土地が有り余っているところでは東京よりはるかに広い家に安価で住めます。私は一人のルームメイトと住んでいますが2つのベットルームと2つのバスルーム、リビングダイニングキッチン付きで光熱費込で1ヶ月5万以下です。立地もさほど悪くなく、広々とした家に住んでいます。家はタウンハウスと呼ばれるタイプで2階建ですが他の家と接しています。
学校のことなどまだまだ話せることはいくらでもありますがまた今度にします。
中国北京にある清華大学への交換留学
前回はアメリカについて書いたので今回は中国について書きます。
私は大学2年の秋から1年間中国のトップ大学である清華大学へ交換留学する機会に恵まれ、今回はその貴重な経験について少し話したいと思います。

留学準備
私が通っていた某都内私立大学では交換留学が盛んで、特に英語圏への交換留学は競争が激しかったです。しかし、中国の大学に交換留学を希望する者はほとんど居らず、北京大学に並ぶ中国のトップ大学への交換留学の切符を手に入れることができました。交換留学は大体留学の1年前に申請します。必要だった書類としては主に以下が挙げられます(細かい書類を除く)。
- 成績表(私の大学では申請時にGPA2.8以上が必要)
- 留学理由書(日本語と中国語)
- 語学能力を証明する書類(私の場合テストを受ける時間がなかったので大学の語学講師に推薦状を頂きました)
大学寮
まず、日本の大学と違う所として大学の規模が挙げられます。学生は基本的に学内の寮に住み、留学生は今はわかりませんが当時は1日80元、当時のレートで1000円程度でした。日本によくある1Kぐらいの広さでトイレとシャワールームが一体でした(もちろんお風呂はありません)。日本と比べたら少しクオリティは劣りますが、留学生ではない本学生(普通の中国人学生)が四人部屋に住んでいることを考えると全然良い環境だったのかなと思います。ちなみに四人部屋でも中国の大学の中では環境の良い方で、もっとレベルの低い大学だと八人部屋とかになるらしいです。
学食
学食は個人的にはとても満足でした。他の日本人の友達は人によって意見は分かれましたが、清華大学の学食は有名で外からよく会社員が来る食堂もあります。「も」と言ったのには理由があり、具体的な数字は忘れましたが学内に十数もの食堂があり、中には4階建ての千人は収容できるであろう食堂もあります。
聞くところによると、清華大学の学食は政府からの補助があり、価格は物凄く安価でした。100円あれば基本的にお腹いっぱいになります(外食はこんなには安くないです)。
下の写真は私が一番好きだった「麻辣香锅」です。基本的に具材はなんでもオッケーで辛めの香辛料と一緒に炒めてあります。お皿はお粗末ですがそこは中国ですので慣れないといけません。

校内
広大な敷地を持つ清華大学は私が通った大学の軽く数十倍はあるであろう広さを持っていました。校内では自転車での移動が必須で電動バイクも多く見かけました。この電動バイクはとても便利で、免許がいらないのですが、それがまた問題で、交通渋滞の元の一つでもあります。電池を何度も盗まれた友達もいました。基本的に校内には食堂はもちろんのこと、スーパー、病院、公園などもあるので外に出なくても暮らせなくはない環境は整っていました(出たいかどうかは別の話として)。下の写真は校内で見つけた正真正銘の「フェイスブック」です。

まだまだ話せることはいくらでもありますが今日はこの辺にしておきます。
アメリカ大学院出願手続き
ブログは日にちをさかのぼって適当に書いていくつもりです。
今日はアメリカの大学院出願手続きについて書きます。
将来アメリカの大学院に行きたい方の参考になれれば幸いです。
はじめに
アメリカの大学院の出願は日本のそれとは大分異なります。アメリカらしく、多面的に一人の人間を評価しているという印象を受けます。私は修士の経営工学を志願したので他の学部学科の出願要件とは少し違うかもしれませんが大差はないと思われます。必要な資料として以下の6つが挙げられ、早期からの準備が必須です。
- 推薦状
- 出願理由書
- TOEFL
- GRE
- 成績表
- 履歴書
1:推薦状
何より早めに推薦者との関係を築くと良いかと思います。大体の学校は3通必要ですので、何もせずに良い関係にある教授が3人もいる人はそう多くはないと思います。
私は研究室の教授、担任の教授、英語の講師で何とか3通揃えることはできましたが、今振り返ると出願先の大学が見たい推薦者とは少しずれていたかもしれません。志望大学が何を推薦者から知りたいのかを考えた上で推薦者候補と良い関係を築くと良いと思います。
アメリカの法律で出願後または前に推薦状の内容を閲覧する権利を放棄するかという権利がありますが、推薦者がそれを気にするか相談が必要かと思います。
2:出願理由書(パーソナルステートメント)
とにかく論理立てて書く必要があります。そしてできるだけ多くの人に見てもらい、それらの意見も参考にしながら修正を加えていきます。長さは案外短くても大丈夫で、長さを設けない大学もあれば、語数指定の大学もありました。私の場合は理由書を書く参考書を見たりもしました。
3:TOEFL (iBT)
トフルは準備期間が最も長かった出願要素でした。受験英語のレベルまで取り戻すところから始まり、最終的には何とか満足のいく点数を取ることができました。大学院の場合はほとんどIBT80点が出願条件ですが、合格者の平均は100点近くありますので90以上は欲しいところです(大半はインド人が平均点を上げている)。準備の仕方でこだわったのは日本語をシャットダウンすることです。見るもの聞くものをできるだけ英語にすれば日本にいてもある程度は点数が上がると思われます。あとトフルはコツがたくさんあるので問題をたくさん解いて理解すると点数が一気に上がりやすいと思います。
TOEFLのスコアレポートはETSから直接大学に送る必要があります。
4:GRE
私は大学卒業後4ヶ月間ボストンでGREのコースを受講して準備しました。日本人にとってVerbalは大変難しいので大学の出願最低点を越すか、あまりに低い点数でなければ留学生で理系なら仕方ないと大学もわかってくれるはずです。それよりも日本人にとって数学は取り所なので、今振り返ればもう少し数学を準備したら点数が上がりやすかったのではないかと後悔しています。Writingはトフルのものより少し難しいですが問題形式を理解すればさほど大事には至りません。
GREのスコアレポートもETSから直接大学に送る必要があります。
5:成績表
成績表は、日本の大学から直接郵送する必要がある大学もあれば先にスキャンしたものをアップロードし、合格後に郵送する大学もあります。アメリカの大学は成績を重んじるみたいなので万が一GPAが3.0ない場合だとそれの理由を説明する文章を提出する必要があるかもしれません。それでも成績は出願要素の1つにすぎませんから成績が悪いからといって諦める必要は全くないと個人的に思います。
6:履歴書
これは提出を要する大学もありましたが必須ではない大学もありました。就職活動をしているわけではないので学術用の履歴書に修正する必要があるかもしれません。
最後に:大学の選び方
私は絶対ここに行きたいという大学はなかったので、US NEWSのランキングを見て出願先を決めました。最終的に9校も出願しましたがもう少し少なくてもよかったかなと結果論ですが思いました。自分の挑戦校を2校、同レベル2校、滑り止め2校が良いとよく聞きます。しかし私がどこに位置しているのかいまいちわからなかったのでそれ以上出願しました。
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